レオンハ亜鉛の効果

 レオンハルトから見て弟子であるミモザはバカである。クロムの効能
 いや、決して頭が悪いわけではなマカ と はい。ないのだが、なんというか行動がバカだ。
(何をやっているんだ、一体)
 窓からは爽やかな早朝の光が差し込んでいた。小鳥はピチュピチュとかなんか楽しそうに鳴いている。
 実に麗しい朝の光景だ。
 目の前にぶら下がる大量の謎の黒いぼんぼんと、それを脚立に座って黙々ゴーヤ チャンプルーと量産する弟子の姿がなければの話である。
 レオンハルトは自らの寝室の惨状を見てベットの中で盛大にため息をついた。
「何をやっているんだ、君は」
「あ、おはようございます」
 師匠の目覚めに気づいた弟子は嬉しそうに目を細めて笑う。小首をかしげて振り返った拍子に髪が揺れて柔らかなハニーブロンドが陽の光を反射した。
 その光景はたいそう良い。
 見た目だけは一級品の弟子がとても美しいのは眼福で素晴らしいのであるクロムの効能が。
「何を、やっているんだ、君は」
 レオンハルトは再度ゆっくりと区切りながら弟子に問う。
 それにああ、と軽くうなづくと彼女は実に真剣に自明の理を語るのがごとく堂々と告げた。
「おまじないです」
 レオンハルトはすんでのところで舌打ちを飲み込んだ。
 それなりに出来のいいはずの弟子はどうにもこの『おまじない』とやらに傾倒しており、時々こうしてレオンハルトには理解しがたい珍妙な行動にでる。
(業務に従事している間は問題ないのだが)
 ため息と共に布団を避け、ベッドに腰掛けた。
 彼女はレオンハルトの指示には忠実だ。修行だって真面目にこなす。しかしちょっと放ってお亜鉛 サプリ おすすめくとこれである。
「今度は一体なんのおまじないだ」
「幸運のおまじないです」
「幸運?」
「はい」
 美しい弟子は楚々と近づいてくるとレオンハルトの髪を丁寧にすきながら、本日の服を示してみせた。
向かって右側は私用の際に着る礼服、左側はいつもの正装である軍服である。
 2つハンガーにかけて並べて提示されたそれを見て、今日は再び教会へ行かなくてはならないことを思い出しレオンハルトは向かって左側を無言で指で指し示す。それに彼女は軽くうなづくとその服を手に取り着替えを手伝い始めた。
 問題ない。本当に、業務に従事している間は実に文句のつけようのない仕事っぷりである。
 『おまじない』さえなければ。
 こんな非合理的なことはやめろ、と一刀両断しようとしてレオンハルトは口を開き、
「レオン様の今日がきっと良い日でありますようにと思いまして」
 すんクロムの効能でのところで口をつぐんだ。
 これである。
 これのせいで未だにレオンハルトは弟子の奇行をやめさせられないのであった。
 ミモザはそんなレオンハルトの心中など察さずテキパキと準備を進めている。最後の仕上げにハンカチをそっとポケットへと入れられた。
「………」
 レオンハルトは知っている。そのハンカチにもびっしりと『おまじない』の文言が刺繍されているのを。
もはやその犠牲者はレオンハルトの所有するハンカチの8割を超えていた。10割に達する日も近いに違いない。
(まぁ、誰が悪いかと言えば俺が悪い)
 一言やめろと言えばやめるのだ、ミモザは。
 ハンカチにしても一応刺繍をする際に報告は受けていた。その時に咎めなかったレオンハルトの責任である。
 まぁ別に大して困ることもないし、と内心で言い訳をする。
 せいぜいがハンカチを人に見られた際に気まずい程度のことである。
 食事の支度をしに食堂へと足早に向かうミモザの後ろをゆっくりと歩きながら、レオンハルトは今日のハンカチを取り出して眺めた。
クロム そこには古代語で『どうか風も波も日の光も、貴方に優しくありますように』という祝詞が丁寧に刺繍されていた。

 教皇の執務室の窓からは柔らかな光が差し込んでいた。それは女神の描かれたステンドグラスを優しく照らし出し、色のついた光を地面へと映し出す。
「申し訳ありませんね、レオンハルト君。連日呼び出してしまいまして」
「いいえ」
 レオンハルトは優しく微笑むオルタンシアに簡潔に首を横に振ると報告書を差し出した。彼はそれを受け取り中身をパラパラと見ると「確かに」と頷く。それは昨日のミモザが行った野良精霊退治の報告書であった。昨日教会を辞した後にわざわざ自宅まで伝令が来たのだ。いわく『報告書の提出を明日の昼までにして欲しい』と。
(まぁ、方便だろうな)
 目的は別にあるのだろうとレオンハルトは察する。こんな報告書の提出など急ぐ理由が欠片もない。レオンハルトと2人きりで話したい用事があったのだろう。
 レオンハルトとオルタンシアはそれなりに長い付き合いである。レオンハルトがまだ騎士ではなく精霊使いであった頃、その才能を見いだし騎士になるようにと勧めたのがオルタンシアなのだ。
 興味がなさそうに、しかし一応用件を聞くために立ち去ることをせずその場に留まるレオンハルトに、彼はマカ苦笑した。細いすみれ色の瞳がきゅっと更に細まる。
「そう嫌そうな顔をしないでください。まぁ怒られそうな気はしていますが」
「そんな、俺が貴方に怒ることなどありえません」
 レオンハルトの優等生然とした返事にオルタンシアは気まずげに頬をかいた。
「これを見てもそう言えますか?」
 どさどさどさ、と音を立てて机に分厚い冊子のようなものが積まれる。目線で中を確認してよいかを尋ねるとオルタンシアは「どうぞ」と手のひらを向けて促した。
 レオンハルトは一番上に積まれた冊子を開ける。
 すぐに閉じた。
 一応他の用件も混ざっていないかと一縷の望みをかけて他の冊子の中身も一通り確認する。
「オルタンシア聖下」
「ふふふふ、いやぁ、申し訳ありません」
 怒られそうなどと言っておきながら、その顔に浮かぶ笑みはどこか楽しげだ。
「お見合い、受けていただけませんか?」
「お断りします」
 間髪入れない返答だった。そのままレオンハルトはすばやく身を翻す。
「では俺はこれで失礼します」
「いやいやいやいや、待って待って待って待って」
 オルタンシアは慌てて身を乗り出すとレオンハルトの服の裾を掴んだ。
「頼みますよ、話だけ、話を聞くだけでいいですから」
「ひとまず聞きましょうか。どういった理由があって俺にこれを?」
 オルタンシアは真面目な顔になった。そのまま深刻そうに手を組んで告げる。
「いやね、結婚をすることで君の生活にも張りとゆとりと充実感がー…、待って待って待ってください、まだ帰らないで!」
 レオンハルトはdhaとりあえず足を止めると痛む頭を抑えてため息をついた。
 その息は重々しい。
「そのような気遣いは不要です。ご存知でしょう。俺はそういったことが不得手だ」
「まぁそれは知っていますが、こういうのは慣れだと思うのですよ。それに正直、誰かを選ばねば今の面倒な状態はずっと続きますよ」
 『面倒な状態』の心当たりに思い当たってレオンハルトは危うく舌打ちをしそうになる。自宅の執務室には貴族の令嬢からの縁談の打診や交流会の誘いが大量に積んであった。そのレオンハルトの反応にオルタンシアは苦笑する。
「君には貴族より平民の女性の方が合うと思うのです。ですので、教会騎士団の女性騎士はどうかと」
「………」
 貴族がレオンハルトを取り込みたがっているように、教会側もレオンハルトを引き込みたがっている。正直レオンハルトはオルタンシアのことは仕事人として尊敬している。とても優秀な方だ。これまで色々と世話になったこともある。だから教会寄りのスタンスを取っているという部分もあるのだ。しかしそれとこの話は別である。
 レオンハルトは、自身が誰かから愛されているという確信を得たことがない。
 幼い頃に一度カーラからは愛されているのではと思ったことはあった。しかし彼女は結局自分と自分の息子のためにレオンハルトのことを切り捨てた。それを責めるつもりはない。実に適切な対応であったと思う。レオンハルトが逆の立場であったなら迷わずそうするだろう。しかし彼女とレオンハルトの関係性がその程度であったことは確かな事実である。
 好意を伝えられたことはある。情熱的に求められたことも尊敬されたこともある。しかしそれは全てレオンハルトの持つ能力と地位、名声に対するものであって、レオンハルトというどゴーヤうしようもない人間に対するものではなかった。
 今回の釣り書きの女性達も同様だろう。もしかしたらレオンハルトがこういう人間性の持ち主であることを知らず、聖騎士として愛想良く振る舞っている時の姿しか知らない可能性もある。そんな人間が妻としてそばにいるなど全くもってぞっとしない話だった。
 もしレオンハルトが怪我や病気で役立たずになった時、きっとそばには誰も残らないだろうとレオンハルトは確信している。それはしょうがないことだ。だってレオンハルトにはそういう人間関係しか築けないのだ。
 人と関わるのは疲れる、相手の都合に合わせるのは時間がもったいない、腹を割って話すなど気持ちが悪い。
 そんな人間を大切に思う人などいない。
(いや、もしかしたら)
 彼女ならば違うだろうか。レオンハルトのことを好きと言った少女。泣きそうな顔で恩人だと言った。役に立ちたいと言い、いまだに挫けずレオンハルトについて来て、レオンハルトがどんな態度を取ろうが失望するそぶりを見せない彼女ならば。
 レオンハルトはハンカチの入ったポケットを無意識に握りしめる。
 彼女ならば、レオンハルトが役立たずになった後もそばに居続けてくれるだろうか?
(愚かな思考だ)
 レオンハルトは自身のあまりにもらしくない考えに頭を振る。
「申し訳ありませんが、貴方の頼みでもこのような話は受けられません」
「……そうですか」
 深く自分の思考へと潜り込むようにしながら少しうわの空でそう告げるレオンハルトのことを、オルタンシアは探るような冷静な眼差しで見つめていた。
アントシアニンの効果亜鉛 サプリ おすすめクロムマカ

 轟々と風が吹いポリ ペプチド

 轟々と風が吹いている。
 そこは険しい岩山だった。周囲は鋭く尖っアントシアニンの効果た岩ばかりが転がりその合間合間マカ、申し訳程度にわずかに木や草が生えている。
 1人の少女がいた。陽の光を反射するハニーブロンドの髪をショートカットに切り揃えサファイアのように青く透き通った瞳を静かに伏せて遠くを見据えている。
 彼女の視線の先dha epaは崖の下。そこには数十、下手をしたら百を超えてしまいそうな数の猪の姿をした野良精霊がうじゃうじゃといた。
「うえー」
 少女は見た目にそぐわぬうんざりとした声でうめく。
「謎の大繁殖だそうだ。以前の熊の狂化同様の異変だな」
 彼女の背後から現れた美丈夫が腕を組んでそう告げた。そのまま彼女の隣へと並び野良精霊の群れを亜鉛 サプリ おすすめ検分するように眺める。その視線は険しい。
 よく見ると彼らの背後には教会に所属する騎士と思しき白い軍服を着た人々が控えていた。皆一様に緊張の面持ちで前方の2人を見守っている。
 この場で白い軍服を着ていないのは少女だけだった。
 さらり、と男の藍色の髪が風に流れ、黄金の瞳が横目で彼女のことを捉えた。
「行けるか」
「はい」
 少女はそう明瞭に答えると懐から両手いっぱいの鈴を取り出した。そしておもむろにそれをジャンジャカと目一杯振りながら踊り狂い始める。
 その眼差しはーー本気だ。
「……何をゴーヤやっている」
「これは、ですね!勝利の確率を高めるおまじないの舞を舞っています!」
「そうか。それはあとどれくらいかかる?」
「えっと最短であと3分くらい、」
「行ってこい」
「あー!」
 言葉の途中でレオンハルトに背中を蹴飛ばされミモザは声をフェードアウトさせながら崖を滑り落ちていった。
 そのあまりにも無情な行為に周囲は総毛立つが当のミモザはといえばおもむろに自身の精霊を防御形態へと変えるとそのお椀型の結界をまるでそりのように崖へと滑らせその上へと華麗に着地した。そのままスノーボードのように精霊の群れへと向けて崖を滑り降りてゆく。
「すぐにー戻りまーす!」
 そのぞんざいな扱いにあまりにも慣れた様子は周囲の同情を誘亜鉛 の サプリうには十分だった。

 その一刻後、ミモザの周囲は猪の遺体だらけとなっていた。血みどろになった服を撫でつけてみるが当然それで血が落ちるわけがない。
「よくやった、ミモザ」
 いつのまにか近くに来ていたレオンハルトがそう言って褒めるようにミモザの肩を叩いた。
「血が付きます」
「ん?ああ、別にいいさ。君がやってなかったら今頃俺がそうなってる」
 そう言うとレオンハルトは遺体の検分に入った。他の騎士達もぞろぞろと現れてにわかに騒がしくなる。
「狂化個体は確認できません」
「大量の巣穴が確認できました。共食いの形跡があることからも急激に増殖が起こったものと思われます」
「……これまでの異常と同じ、か。少しでも不自然な痕跡がないか調べろ。人が踏み入った形跡がないか、他所から群れが移動してきた可能性はないかを特に重点的にな」
「はっ」
 レオンハルトの指示に一度報告に訪れた面々が再び散っていく。
「まぁ、これまで同様、期待はできんがなアントシアニンの効果
 レオンハルトは難しい顔で腕を組んだ。

 この世界でお金の単位はガルドという。ミモザの感覚では概ね1ガルドは1円と同等くらいだ。
「今回の手伝いの報酬だ」
 そう言ってレオンハルトはミモザに金貨を渡した。渡されたのは小金貨だ。小金貨は一枚約1万ガルドである。それが3枚。3万ガルドだ。
(結構儲かるなぁ)
 命がかかっていると考えると安いが、1時間の労働に対する報酬としては高い。
 ちなみにこれは相場からすると安めである。理由はこれは本来ならレオンハルトに下された任務であり、ミモザは修行の一環として代行しているという立場だからである。レオンハルトは時々こうしてミモザに経験を積ませるためのアルバイトを持って来てくれる。
 このお金は一応教会から、ひいては大元の国からレオンハルトに対して出る予定らしいが、支給されるのはまだ先のためレオンハルトのポケットマネーから先払いでもらっている。
 要するに、これはレオンハルトからのお小遣いである。
「戻るか」
「よろしいのですか?」
 まだ探索中の他の騎士達を見てミモザは首を傾げる。それにレオマカ と はンハルトは肩をすくめてみせた。
「もう一通りは確かめたし仕事はこれだけじゃない。後は彼らに任せて俺は次の仕事にうつる」
「おーおー、じゃあ俺もご一緒させてもらおうかね」
 そこに新たな声が降って湧いた。レオンハルトはその声に眉をひそめる。
「ガブリエル」
「よう、聖騎士様。お前さんが働き者なおかげで俺はサボれて嬉しいぜ」
 ガブリエルと呼ばれた男は30代半ばほどの男だった。濃いブラウンの髪と瞳にやや浅黒い肌をした色男だ。皆と同じ白い騎士装束をやや着崩している。しかしその肩にかけられたマントと勲章が彼が高い地位の人間であることを示していた。
「重役出勤とはさすがだな」
「そうツンケンするなよ。お兄さんにも色々と仕事があってだなぁ……。そっちのお嬢さんが噂のお弟子ちゃんか?」
 彼は口の端だけをあげてニヒルに微笑んだ。
「俺はガブリエル。姓はない。ただのガブリエルだ。これでも教会騎士団団長を務めている」
 手を差し出される。
「よろしくさん」
 握り返した手のひらは厚く、戦士の手をしていた。
クロム亜鉛の効果亜鉛

 周囲には濃密な黒マカ と は

 周囲には濃密な黒い霧が立ち込めていた。霧のように見えるそポリ ペプチドれはある人物から放たれるオーラである。マカその証拠に、もっとも霧の深い場所に佇む人がいた。
 いつもはリボンでまとめられている藍色の長い髪は無造作に背中に流され、理知的だった黄金の瞳は昏く淀み、全てを諦めたようだった。白い軍服は霧に覆われて、その身を守るように黄金の翼獅子が寄り添っているクロムの効能。その瞳は紅く、昏い光をたたえていた。
「どうして……」
 ステラは絶望に顔を歪めた。その青い瞳からは次々に涙が溢れて落ちる。
「どうしてっ!レオンハルト様っ!!」
「どうして?それを君が聞くのか……」
 レオンハルトは何かを投げ出した。それはオルタンシア教皇だ。彼は血まみれでぐったりとしていた。ステラはその姿に悲鳴をあげて駆け寄る。なんとか蘇生を試みるがゴーヤどこからどう見ても手遅れなことは明白だった。
 レオンハルトはそれを興味なさそうに見下ろしながら翼獅子に手を触れた。彼は心得たように自身を黄金の剣へと変じる。それを構えて、彼は告げた。
「君は聞いていたんじゃないのか?知っていたんじゃないのか?それとも本当に何もわからないのか……。まぁ、いい。もう、いい。何もかもがどうでもいい」
 剣を振りかぶる。アベルがとっさに飛び出して、ステラのことを抱えて逃げた。
 轟音を立てて、レオンハルトの斬撃が空間を切り裂いた。そこだけ地面がぱっくりと割れ、軌道上の建物もすべてチーズのように焼き切れた。焦げた匂いと炎がちらちらと燃える。
クロムの効能全てを壊す。この世界など、もうどうでもいい」
 風に煽られて右目があらわになる。そのただれた皮膚と紅玉の瞳を見てステラとアベルは息を呑んだ。

 悲報。敬愛する師匠が魔王だった。
(いや、ちょっと待て)
 寝起きの頭でミモザは考える。おかしい。ミモザの知るストーリーではレオンハルトは主人公を庇って死ぬはずなのだ。
 だとしたら今見た夢のストーリーは、
(2周目?)
 その瞬間にフラッシュバックのように夢でみた物語が一気に脳内に再生された。
「うぐっ」
 思わず顔を歪めて痛む側頭部を手で押さえる。
(……ああ、そうか、そうだったのか)
 そして納得した。
「僕はゲームの展開から、ちっとも抜け出せていなかったのか」

 2周目の物語は1周目の最後でステラが女神様にあるお願いをすることで幕を開ける。
 念願の聖騎ゴーヤ士になると主人公は女神様への面会を許され、そして一つだけ願い事を叶えてもらえるというイベントが発生する。
 その際に出てくる選択肢は2つ。
 一つは『愛しいあの人と一生を共に』。
 これは1周目で攻略した恋愛キャラがいた場合に、そのキャラの愛情度とイベントを見た回数が基準値に達していると、そのキャラと結婚してエンディングを迎えるという王道展開へと続く選択である。
 そして問題はもう一つの選択肢。
『愛しいあの人を助けて』。
 これを選ぶことにより、画面は唐突にブラックアウトしてゲームは終わる。そしてタイトル画面へと戻るのだが、そこからもう一度初めからを選択してゲームを始めると1周目では攻略できなかった聖騎士レオンハルトが恋愛可能キャラクターとなり、そして物語が少しだけ変化するのだ。
 そして序盤でわかる一番の違い、それが主人公の妹ミモザが何故かレオンハルトに弟子入りしているのである。
 何故そのようなことになっているのかゲームの中では詳しく説明されないが、母親に話しかけると「学校でいじめらゴーヤれていたミモザのことをレオンハルトくんが気にかけてくれていて……、お勉強も見てくれて助かるわ」というような説明台詞を喋ってくれる。
 つまりはそういうことである。
 これまでのミモザが経験したのと同じ手順でゲームのミモザもレオンハルトに弟子入りしたのだろう。
 つまり全くゲームの展開から抜け出せていない。
 このルートの恐ろしいところは、やはり物語中盤でミモザは死ぬことだ。
 そして終盤でオルタンシア教皇も死ぬ。その2つが原因となってレオンハルトの狂化は進行し、魔王となって主人公達の前に立ちはだかることになるのだ。
「ええー…」
 ゲームから抜け出せていなかったショックと、どうしたらよいかが思いつかない現状にミモザは頭を抱える。
 一応レオンハルトは攻略対象なので、この後主人公に倒され正気に戻るのだが、ミモザが死んでしまうのがいただけない。あとオルタンシア教皇が死んでしまうのもついでにいただけない。
(それにーー)
 もやっとした不快感が胸にこもる。この展開にまでいけばよっぽどのへまをしない限りはステラとレオンハルトは結ばれることになる。
(なんでこんなに不愉快なんだ……。まぁ、慕っている相手が気に食わない相手と結ばれると思えばこんなものか……)
 ステラとレオクロムの効能ンハルトが寄り添っている姿など想像もつかない。想像しようとすると襲ってくる不快感に耐えきれず、ミモザはそれ以上考えることを放棄して別の方向へと思考を向ける。
(ーーようするに)
 ミモザとオルタンシアが死ぬとまずいわけである。逆に言えばその二つが起きなければレオンハルトがラスボス化することもない。
(本当に『僕』を殺したのは誰なんだ……?)
 全く思い出せない。今わかっているのはゲームの『ミモザ』は裏切られて殺されたということと、相手を『様』という敬称をつけて呼んでいたことだけだ。
(あとは状況的に、何かをお姉ちゃんに伝えようとして殺された……?)
 手がかりが少なすぎる。
 とりあえずミモザは死ぬなどごめんだ。
(犯人を……、見つけられればそれがベストだけど、難しいなら死ぬような状況を避けるだけでもいいはずだ)
 あと問題はオルタンシアだが、こちらは解決策が本格的に思いつかないのでひとまず保留とする。
「起きるかぁ……」
 昨日の勝利の高揚などはすっかり消え失せて、ミモザはぐったりとしながら布団から這い出した。
 今日はこれから王都に向かうというのになんとも目覚めの悪い朝である。
dha epaゴーヤサプリメント マカ

「さて、そサプリメント マカ

「さて、それは困るのぅ」
 黙りアントシアニンの効果込んだ面々の中、唯一ずっと笑みを消さなかった老ポリ ペプチド人が口を開いた。ロランだ。彼は鈍色の目をギラギラと興奮に光らせていた。先ほどまでは老人らしく腰を曲げていたにも関わらず、今は真っ直ぐとその背すじを伸ばし、かくしゃくとした雰囲気を出している。
「教会からの使者としてお主らの亜鉛 サプリような小娘と小僧が来た時は放っておけば誰か死ぬかと思ったが、思いの外やるようだ。それは困る、困るのぅ」
 身の丈を遥かに超えた長い槍を彼は構えた。
「まぁわしは誰が死んでしまってもかまわん。全員死んでもらってもなぁ」
「……っ!気をつけろ!そいつは保護研究会の過激派だ!!」
 マシューが叫ぶ。瞬間、雷鳴が轟いた。
「……っ」
 ミモザはすぐさま防御形態でそれを防いだ。チロの半球状の盾をつたっマカ と はて落雷は地面へと流れる。
 雷はロランの槍の先から放たれていた。
「ジーン様!ジェーン様とええと、なんかそっちの緑の人の避難を!」
「緑の人じゃなくてマシューですけどね!?」
「マシューさん!こっちへ!」
 ごちゃごちゃと騒ぎながらも、ミモザは3人を背後へとかばって立ち、ジーンはマシューとジェーンを抱えるようにして後ろへと下がらせた。しかしこの塔の出口はロランの背後である。
 ロランはニヤリと笑うと懐から五角形の黒い金属板を印籠のように取り出して見せた。
「なんじゃ、気づかれておったか。ならば名乗ろうdha epa dha。わしは保護研究会、五角形のうちの一角、ロランじゃ。よろしくなぁ」
「……五角形」
 ミモザはつぶやく。ロランの持つ五角形の向かって左下には金色の印がつけられていた。確かステラの恋愛対象の中にもそう言った肩書を持った人間がいた気がするが、よく思い出せない。天才キャラだったような気もするが、どうだっただろうか。
「なんじゃ、気になるか?」
「……いえ、貴方みたいなのがあと4人もいるのかと思うとうんざりしただけです」
 ミモザは誤魔化す。ロランもさほど気になったわけではないのだろう。槍を構え直した。
「余裕ぶっておるが、内心では焦っておるのではないか?」
「なぜですか?」
 ふん、と馬鹿にしたように彼は笑う。
「先程から散々野良精霊からあいつらを庇ってdhaいたんだ。もう魔力も限界じゃろう」
「……さぁ、どうでしょう」
 魔力とはゲームでいうMPのことだ。通常のRPGよろしくこの世界でもMPが切れれば魔法は使えなくなる。魔法というのは先ほどロランがやってみせたように槍から雷を放ったり、ミモザが普段やっているようにメイスの棘を伸ばしたり衝撃波を放ったりというものだ。平均的なMPの量は150~200といったあたりだ。そしてゲームの中のミモザのMPは150が最大であったと記憶している。
 つまり平均の下の方である。
 ちなみにステラはすべてのイベントやアイテムを駆使すれば最高で400まで上がる。特に頑張らなくてもストーリーを進めるだけで300までは普通にいく仕様である。
 つまり、ミモザの2倍である。
(悲しい……)
 レオンハルトのMPなどは記憶にないが、どうせ化け物じみているに決まっている。
 これが才能の差か…、と遠い目になっているーー、場合ではポリ ペプチドない。
 また雷鳴が轟く。今度は受け止めることはせず、ぎりぎりまで引きつけてから避けた。先ほどまでミモザが立っていた地面がえぐれ、クレーターのように穴が開く。
(当たれば最悪死ぬな)
 これ一発でMPをどれほど消費しているのだろうか。魔法によって消費MPは異なるが、これだけ威力があれば10ほどは消費していそうだ。だいたいの魔法の消費MPは5~10くらいのものが多い。稀に30~50ほど消費するものもあるが、それは小さな町を一つ滅ぼすとか、広大な土地に結界を張るとか、大概は道具と準備を必要とするような大規模の魔法だけだ。
 とはいえMPは減るばかりではなく時間経過で回復するものである。だいたい起きている時だと20~30分で1ほど回復するのが一般的である。つまりロランは先ほど休憩を挟みながらとはいえ、100匹近くの野良精霊を倒したミモザのMPがそろそろ切れることを見越して、ばかすか魔法を撃ってきているのだろう。ちなみにミモザは一回の攻撃で3~4匹ほどまとめて屠っていたりもしているので厳密にMPをどのくらい消費しているのかを計算で求めるのは至難の業である。
 もちろん、相手の最大MPや現在残っているMアントシアニンP量を知る方法は存在する。それは女神の祝福である。最初の塔の攻略により、その能力が手に入るのだ。とはいえ実は祝福には金・銀・銅のランクがあり、それぞれにより見える範囲に違いがある。金であれば相手のレベル、最大MP量、MP残量の全てを見ることができるが、銀ではレベルと最大MP量だけ、といった具合にだ。ちなみに銅だとレベルも大雑把にしかわからないらしい。らしいというのは塔の試練を受けていないミモザには詳細がわからないからだ。でもゲームでは確か最初に難易度の選択が可能で、イージーでは金、ノーマルでは銀、ハードでは銅に最初の試練の塔で与えられる祝福は設定される仕様であった。
 そしてゲームの中のミモザは銅であった。
 つまり自動的にハードモードのゲームが開始する予定である。今のところ。
(悲しい……)
 内心でぼやきながらも次々と襲いくる雷撃を避け続ける。そうしながらメイスをさりげなく地面へと叩きつけた。
「……ちっ」
 ロランが舌打ちをして横へと飛ぶ。メイスからの衝撃波が地面を走りロランの足元まで亀裂を生じさせたのだ。その体勢を崩した隙を逃さずミモザは棘を伸ばした。
 伸ばした棘がロランの目にささるーーと、思われた直前に彼は胴体をそらせてそれを避ける。棘は残念ながら、彼の目の下あたりを少し引っ掻くだけで終わった。
「小娘が……、狡い真似を」
 悔しそうなポリ ペプチド顔を作った後で、しかし彼は再びニヤッと笑う。
「先ほどから攻撃が単調でみみっちいのう。お主、もしや属性攻撃が使えんのか?」
「はい」
 間髪入れずにミモザは頷いた。
 属性攻撃というのはロランのしたような雷など特徴的な攻撃のことである。これは大抵の人は1つは属性を持っているものであり、2つ以上あれば天才と呼ばれる部類のものだ。つまり属性攻撃を持たないというのは『落ちこぼれ』ということである。
 しかしミモザはそれがどうした、という顔をしてみせる。
(それがどうした!)
 ふん、と鼻息荒く胸を逸らして見せた。
「………うん、そうか、なんかすまんかったな」
 おそらく挑発しただけのつもりだったのだろう。なんか同情されてしまった。
 ちなみに名誉のために言っておくがこれは半分嘘で半分本当だ。
 元々ミモザは属性攻撃を持っていなかったが、狂化により一つだけ目覚めた。
 しかしそれはあまり強力なものではなかったのである。
「あ、ちょっと本気で悲しくなってきた」
「まぁ、世の中そういうこともあるわい。才能とは無慈悲なものじゃ」
「同情ついでに見逃しませんか」
 一応聞いてみた。
「それは無理じゃ」
 即答の上で更に雷撃を叩き込まれた。ミモザは避けた。
ポリ ペプチドゴーヤ チャンプルー亜鉛の効果ゴーヤ

「ミモザ、ゴーヤ チャンプルー

「ミモザ、どうしてこんなことをするの?」
 悲痛な表情でステラはそうゴーヤ チャンプルー叫んだ。視線の先には瓜二つの少女がいる。しかしその顔はステラとは違いどこか硬マカ サプリ質で人を見下すような冷たい目をしていた。
 その瞳は、紅色に染まっている。
「どうして?本当にわからないの?」
 彼女は呆れたように首を振った。
「何度も言ったのに!何度も何度も何度も何度も!お姉ちゃん!貴方はやり過ぎたの!!」
「やり過ぎたって、一体何をっ」
「僕が間クロム違ってるって思ってるんでしょ、自分は正しいと思ってる!」
 ミモザは涙をはらはらと流しながら笑った。
「だから僕の言うことを無視するんでしょ?」
「無視なんてしてないわ、ミモザ!お願い!お姉ちゃんの話を聞いて!!」
 ミモザは首を振る。何度も、何度も。
「……もう遅いよ」
「ミモザ?」
「お姉ちゃん、あのね、……っ!?」
 そう言った瞬間、ミモザの口から血が溢れ出た。
「ミモザ!!」
「なん、亜鉛で……?」
 その瞳は驚きと焦燥で満ちている。彼女が地面に倒れ伏すと鮮血は口からだけでなく、背中からも流れていることがわかった。
 背後から切り付けられたのだ。
 ステラ達は辺りを見渡したがどこにも人影はない。
「ああ」とミモザは絶望の吐息を溢した。
「貴方も、僕を切り捨てるのですね、……様」
「ミモザ!?ミモザ!!」
 ステラが駆け寄り体を抱えるが、その体はもう熱を失い始め、意識は消えていた。
 ぱたり、とミモザの腕は地面へと落ちた。

 そこでミモザはガバッと布団から跳ね起きた。
「え、し、死んだっ!」
 いや、正確には死んでいないが。
 死んだのはゲームの中の『ミモザサプリメント マカ』だ。
(思ったより意味深な死に方してたな)
 てっきりもっとこう、悪いことしやがってー、うりゃあ、サクッ、みたいなあっさりした死に方かと思っていた。
「っていうかもしかして黒幕みたいのがいる?」
 思わずチロに確認すると、チロも夢を共有していたのだろう、もっともらしく頷く。
「チチッ」
 殺意高めの相棒が、誰だか分かり次第殺してやろうぜ、と言ってくるのはいつものことなので今は横に置いておく。
(一体誰に『ミモザ』は殺されたのだろうか?)
 いつも肝心なところがわからない。しかしゲームのミモザは何者かに裏切られた様子だった。つまり、ミモザには仲間がいたのだ。
(何繋がりの仲間かはわからないけど)
 ゲームのミモザの行動を可能な限り思い起こしてみる。
 ミモザは嫌がらせキャラだ。そのミモザの仲間ということは、つまりマカ サプリ主人公達の行動をよく思っていない人間が他にもいたということになる。
 しかしミモザの嫌がらせを思い起こしてみても、正直いまいちピンとこない。
 ミモザの嫌がらせは最初は学校の卒業試合でステラに敗北し、それに対して嫌味を言うところから始まる。そこから道中でステラ達に対し「そんなに野良精霊をたくさん狩るなんて酷い」とかいちゃもんをつけてステラから魔導石を奪ってみたり、試練の塔に着いた際に「そんなんじゃ中には入れられない」などと言って喧嘩をふっかけてきたりする。
 正直序盤の嫌がらせなど大した行為ではない。後半になるほど戦いを挑んでくる回数こそ増えるが、ミモザは雑魚キャラなので経験値稼ぎ要員として扱われていたように思う。
 うーん、とミモザは首を捻った。
「もしかして僕って重要人物だったり?」
 言ってみただけだ。
 チロはさぁ?というように首を傾げてみせた。
マカ と はマカマカ と は

 それは修行後のおマカ と は

 それは修行後のお茶の時間が常習化し、ミモザが亜鉛レオンハルトのことを愛称で呼ぶことが許されるようポリ ペプチドになった頃に起こった。
「あ、」
「どうした?」
 問いかけるレオンハルトにミモザは困った顔をする。
「ランチボックスを忘れてきました」
 マカ サプリ時刻はちょうどお昼時である。昼食の時間をまたぐことがあらかじめわかっていたため用意していたのに、その肝心のランチボックスを丸ごと家に置いてきてしまったのだ。
「仕方がないな。今日は適当にどこかで買うか、外食でもするか」
 頭を掻きながらレオンハルトは提案する。以前の彼ならここは「なら帰るか」となりそうな流れだが、習慣を変えたくない性質なのか、それともミモザとのポリ ペプチドお茶会もとい食事会にそれなりに意味を見出しているのか判断に悩むところだ。
「いいですよ、すぐに取ってきます。せっかく作ったのにもったいないですし、それに……」
「それに?」
 ミモザは気まずそうに目をそらした。
「この村、田舎なので外食する店ないです」
 悲しい事実だった。しかしレオンハルトは気に留めた風もなく「王都に行けばいいだろう」などと軽く言う。
「いや、遠いじゃないですか」
「レーヴェに乗っていけば1時間てところだな」
「え?」
 思わず驚いてレーヴェを見る。彼は自慢げマカ サプリに胸をそらし、翼を広げてみせた。
「近くないですか?確か半日ほどかかると思っていたのですが」
「それは街道を通った場合だな」
「……そんなに差がでるんですか?」
「まずこの村から主要な街道に出るまでに10時間ほどかかる」
「………」
「そこから街道を4時間と言ったところか」
「なんでそんなに街道まで遠いんですか」
「この村に何も特産品も需要もないからだな」
 そのレオンハルトの返答にミモザはうっ、と言葉に詰まる。
「世知辛い話ですね」
 結局それしか言葉を絞り出せなかった。
「まぁ、街道一本通すのに莫大な資金と人手がいるからな。必要のない村を通すより王都に有益な場所を経由するように道を作るのは当然だろう」
「世知辛い話ですねぇ」
 そして無情だ。
 どこの世界でも需要の少ない田舎は冷遇されがちらしい。
「ま亜鉛ぁ、でも取ってきますよ。僕の家まで1時間かからないので」
 立ち上がりかけたレオンハルトを制してミモザは「すぐ戻るので待っていてください」とお願いした。
 母や姉とレオンハルトが鉢合わせると厄介だからである。 

「はぁっはぁっはぁっ」
 ミモザは息を切らして走っていた。手には先ほど家から持ってきたランチボックスを抱えている。そのせいでいつもよりも走る速度は落ちていた。
「おい、待てよ!ミモザ!!」
 背後から石が飛んできてミモザの頭に当たる。大した大きさではないが、勢いがあり普通に痛い。
 バタバタと4人分の足音がずっと背後をついてきている。
「てめぇ!ふざけんなよ!逃げるな!!」
 いきりたって怒鳴っているのは当然、アベルであった。

 家にランチボックスを取りに行くところまでは良かった。母はまだ帰っていないのかミモザが用意した母親の分のサンドイッチはまだ冷蔵庫の中サプリメント マカに残されていた。ミモザはその隣に置かれたランチボックスを持って外へと出た。
 そして出会ってしまったのである。
 下校途中のアベルとその取り巻き3人に。
(迂闊だった)
 ミモザは不登校になってから徹底的に姉やアベル達と生活サイクルを変えて生活している。
 学校の授業が始まる時間に起き出し、授業中に外出を済まし、下校以降は家の外には出ない。
 すべてはこの狭い村でアベル達にうっかり鉢合わせないためである。
 しかし失念していたのだ。
 もうすぐ秋休みだったということを。
 秋は実りの季節である。そしてこのような田舎の村では子どもも立派な戦力だ。そのため小麦や稲を植える時期と収穫の時期は学校は長期休みに入る。手伝いをするためだ。そして秋休みに入る前日は午前授業となる。
 今日がその午前授業の日だった。
 そしてミモザは追いかけられる羽目になったのだ。
クロムポリ ペプチドdha epa dha

「難しいおサプリメント マカ

「難しいお話は終わクロムの効能ったの?」
 その鈴の音を転がすよクロムの効能うな声は突然降ってきた。
 母がその声の主を振り返る。
「ステラ」
「ごめんなさい。わたしも少しだけお話したいことがあって…」
 申し訳なさそうに恐縮して、けれど姿勢良く落ち着いたそぶりでその少女は微笑んだ。
 長いハニーブロンドが彼女の動きにポリ ペプチド合わせて優雅になびき、美しい晴れた空のような青い瞳が瞳を潤ませて微笑んだ。白いブラウスのワンピースが揺れる。
「妹を、ミモザを助けてくださってありがとうございます」
 ぴょこん、と可愛らしくお辞儀をする。
「ああ、当然のことをしたまでだ。礼を言われるようなことではないよ」
 気を削がれたような表情でレオンハルトは応じる。それにステラは気づいていないのか会話を続けた。
「いえ、おかげで妹は大きな怪我をせずに済みまマカ サプリした。ありがとうございます」
(怪我、してるんだけどなぁ……)
 ミモザはぽりぽりともうすでに血が固まりかけている傷口を掻く。まぁ、大きくないと言えば大きくはない。しかし自分で言うならまだしも、人に言われるともやもやとしてしまう。
 この姉に言われると特に、である。
 傷一つなく美しいステラを見つめ、擦り傷と泥にまみれ髪もちりぢりになってしまったミモザは微妙な顔をした。
「怪我をする前に助けられなかったことをここは責める場面だよ、ええと…」
 言い淀むレオンハルトに、
「ステラ、と申します」
 にこりと微笑んで彼女は言う。
「では、ステラくん。俺はレオンハルト・ガードナーとゴーヤ言う。こちらはレーヴェ」 
 レオンハルトが差し出した手を握り2人は握手を交わした。
「あ、わたしの守護精霊はティアラというんです。猫科で翼があるなんて、わたし達おそろいですね」
 そう、何故かはわからないが、ステラとレオンハルトの守護精霊は非常に似た造形をしているのであった。
 レオンハルトは翼の生えた黄金の獅子なのに対してステラは翼の生えた銀色の猫である。
 ティアラは紹介されたことが嬉しいのかなーん、と鳴いた。
(制作スタッフが猫好きだったのだろうか)
 なんにせよ、鼠であるチロにとってはどちらも天敵に違いない。
「そうか」
 ステラの台詞にレオンハルトは微笑ましげにふっ、と笑った。ステラの頬が桃色に染まる。その顔はまるで恋する乙女だ。
 それをミモザはげんなりとした表情で眺めた。
(ゲームにそんなアントシアニンの効果描写あったっけ?)
 いや確かなかった、はずだ。ステラがレオンハルトに恋しているなどと。まぁ思い出せないことの多いミモザの記憶などそこまで頼りにはならないのだが。
「それでは俺はそろそろ」
 握っていた手を離し、レオンは言うと身を翻そうとした。
「……っ、あの!」
 その時、意を決したようにステラが声を上げた。その横顔は何かを決意したかのように凛として美しかった。
「なんだい?」
「わたしにも!修行をつけていただけないでしょうか!」
(げ)
 あまりにも恐ろしい展開にミモザは青ざめる。
 時間だけがミモザのアドバンテージなのだ。それがほぼ同時に、しかも同じ師匠から教えを受けるなど才能にあふれるステラに対してミモザは敵う要素がない。
 しかしそんな事情はレオンハルトには知ったことではないだろう。彼がその申し出を受けることを止める権利はミモザにはない。
(どうしよう……)
 うろうろと視線を彷徨わせてそれは自然と自分の肩に腰掛けるチロへと着地した。
「チチ」
 その視線を受けるとチロは立ち上がり任せておけとばかりにサムズアップする。そのままおもむろdha epaに自分の背中から一際鋭い針を引き抜くと暗殺の準備は万端だぜ!と頷いてみせた。
「‥‥‥」
 ミモザは無言でそっとチロのことを両手でつつみポケットへとしまうとそのまま見なかったことにした。
 一方肝心のレオンハルトはというと決意みなぎるステラをみてふむ、と頷くと「では、これを君にあげよう」と一枚の紙に何事かをさらさらと書き込んで渡した。
 それを不思議そうに受け取るとその中身を見てステラの表情が曇る。
 ミモザにはその紙の中身が手に取るようにわかった。
 筋トレのメニューだ。
 ミモザにも渡されたそれがステラにも渡されたのだ。
 ステラはその紙の内容とレオンハルトを困惑したように交互に見ると「あのー」と口を開いた。
「わたしは精霊騎士としての修行をつけていただきたいのですが」
「もちろんだとも。精霊騎士には体力も重要だ。申し訳ないが俺はそれなりに忙しい立場でね。だから常に付きっきりで見てあげるということは難しい。ある程度の自主トレーニングをこなしてもらう必要がある。そのメニューを毎日継続して行うといい。きっと君の力になるだろう」
 その言葉にステラの表情は明らかに曇った。
 瞳にはわずかに失望の影がある。
「わたしでは、レオンハルト様に直接ご指導いただくには値しないとサプリメント マカいうことでしょうか」
 しゅんと肩を落とす姿はいかにも儚げで人の罪悪感を煽る風情があった。
 レオンハルトはその様子にわずかに拍子抜けをするような顔を見せたがそれは一瞬のことで、瞬きをした次の瞬間にはそれはいかにも誠実そうな真面目な表情へと切り替わっていた。
「そういうことではない。なんと言えば誤解がなく伝わるかな。君自身の価値がどうこうではなく物理的に難しいと言っているんだよ」
「すみませんでした。おこがましいお願いをしてしまって。ご迷惑をおかけするわけにもいきませんから、わたしは大人しく身を引きます」
 深々と丁寧に頭を下げる。
 そのしおらしい姿にこれは「いやいやそうじゃないんだ。君は何も悪くはない」と慰める場面だな、とミモザは白けた顔で眺めた。
 姉はこういうのが本当にうまい。本当に天然なのか計算なのか知らないが、相手の同情や気遣いを引き出して自分の都合の良いように物事を進めようとするのだ。
 ポケットの中で殺させろといわんばかりに暴れ回るチロのことを抑えながら、つまらなそうに目を伏せたミモザに
「そうかい。なら残念だが俺が君にできることはないようだ」
 ばっさりと切り捨てるレオンハルトの声が響いた。
 思わず間抜けに口をぽかんと開けてレオンハルトの方を見る。
 ステラも予想外だったのか呆気に取られたような表情で彼を見つめていた。
 それににっこりと爽やかな笑みをレオンハルトは向ける。
 その笑顔は一点の曇りもな亜鉛 サプリ おすすめく美しく、まるで自分には一切の悪意も他意もありませんといわんばかりだ。
「君には君の進むべき道があるのだろう。いつか俺の元まで自力で辿り着くことを期待している」
 応援しているよ、といかにも善意100%の様子でステラの肩を力強く叩いてみせた。
(うわぁ)
 役者が違う。
 ミモザは舌を巻く。
 ステラのそれは無意識かもしれないがレオンハルトは明らかに意識的に無害を装って自身に都合の良い方向へと話を強引に軌道修正してしまった。
 たぶんステラの相手をするのが面倒くさくなったのだろう。
 そのまますぐに母のほうへと体ごと視線を向けると「では、先ほどのお話の通りにミモザくんのことはこれからは師として時々預からせてもらいますので」と話を戻した。
「本当に本日は弟が申し訳ありませんでした」
「そんな、いいのよ。レオンハルトさんのせいではないのだから。最初は強く責めるように言ってしまってごめんなさいね」
「いえ、また何かうちの弟やその他の子が問題を起こすようでしたらすぐに俺に連絡をください。しっかり対応をさせていただきますので」
 そう言ってきっちりと丁寧にお辞儀をしてみせる。母もお辞儀を返しつつどうか頭を上げてください。こちらのほうこそミモザをお願いします、と告げて話を締めくくった。
 結局ステラは驚いた表情のままレオンハルトが立ち去るまで再び口を開くことはなかった。
dha亜鉛 サプリdha亜鉛の効果

 頭上ではきらび亜鉛 サプリ

 頭上ではきらびやかマカ サプリなシャンデリアが揺れていた。クリスタルと金細工でできたそれは、一つで平民ゴーヤ チャンプルーの生涯年収を超えてしまいそうな品だ。灯りを反射して周囲を華やかに彩るその下では、人々のいろいろな思惑が交錯していた。
 本日はこのアゼリア王国の第一王子の婚約お披露目パーティーである。ここは王城のホールで様々な階級dha epa dhaの人間が招かれている。本来ならばこういった場に招かれるのは上流階級の人間だけだ。そして実際にそういった人間がほとんどではあったが、中には学者や王子が個人的に親しくしている人なら平民であっても招かれていた。
 これは第一王子の意向である。
 現国王は病床に伏して久しい。意思の疎通はできるものの、その病態から執務のほとんどは何年も前から第ゴーヤ チャンプルー一王子が代行していた。もはや彼が王だと言われても誰も否定はしないだろう。
 その第一王子アズレン・アルタイル・アゼリアは実力至上主義者である。
 その慧眼により能力のある者を次々と登用し、それにより国の発展と安定に寄与してきた。巷では賢君と名高い。そのため今回のパーティーもその意向が色濃く反映されているのだ。
 しかしそれだけでは外聞が悪い。平民の『えこひいき』は要らぬ反感を買ってしまう。古くからの貴族の機嫌を損ねるのはいただけないのだ。そのため上流階級とプラスして王亜鉛 サプリ子の気に入っている人々、という闇鍋のようなパーティーが開催される運びとなったのだった。

 さて、そんな闇鍋の中、目立っている2人の人物がいた。それは2人の伯爵令嬢であった。
 1人はアイリーン伯爵令嬢。美しいピンクブロンドの巻き髪にエメラルドの瞳をした非常に愛らしい女性である。彼女は有数の商家を営む家柄で、その裕福さを示すように下品になりすぎない程度だがその髪飾りやネックレス、ドレスに使われる飾りまで、どれも上質な宝石で彩られていた。
 もう1人はセレーナ伯爵令嬢。艶やかな黒髪にキリリとした吊り目のオレンジの瞳をした麗人である。彼女は貴族の令嬢にも関わらず精霊騎士の称号を持つ才媛だ。シンプルながらも彼女のそのすらりとしたシルエットを優美に見せるドレスと控えめな宝飾品が美しかった。
 そんな2人はある一つのものを亜鉛巡って対立していることで有名である。
 それはーー、
「ああら、アイリーン様、本日もとても可愛らしいドレスですこと」
 にっこりと微笑んで口火を切ったのはセレーナだ。
「ごきげんよう、セレーナ様。あなたもとても素敵なドレスだわ。あなたのスタイルによく似合ってらっしゃって」
 アイリーンも微笑みを返す。ただドレスを褒めるだけの会話だが、両者の間にははっきりと火花が散っていた。カーン、とどこかでゴングが鳴る音の幻聴がする。
「とてもお若く見える装いだわ。確か最近の流行のものだったかしら。パニエがしっかり膨らんでいるから対比で腰が細く見えていいわね」
 そういいながらセレーナは扇子で自らの腰の曲線をなぞって見せる。近くにいた人々は思わずそのラインを目で追った。
「ありがとうございます。セレーナ様はとてもシンプルで大人っぽい装いですわね。わたくしはそういうドレスは似合わなくって……」
 そういいながらアイリーンは腕アントシアニンの効果を寄せて見せる。彼女の豊満な胸がむにっと押しつぶされて強調され、それまでセレーナの腰を見ていた人々の目がそちらに移った。
 あまり胸の豊満でないセレーナはじとりとした目をし、多少ぽっちゃり気味の体型のアイリーンはセレーナの腰付近を親の仇のように睨んだ。
「レオンハルト様はきっとご自分と並んだ時に身長の釣り合いのとれる女性がお好きでしょうね?」
「ええー、騎士様はきっと可愛らしくて愛嬌のある女性がお好きだと思うわ。だってたくましい女性はご同僚にたくさんいらっしゃるはずでしょ?」
「仕事の内容に無理解な妻なんてお呼びではないはずだわ!」
「まるで騎士団に勤めたことがあるような口ぶりですのね!資格を取っただけで働いたことなんてないくせに!」
「何よ!」
「そっちこそ何よ!!」
 ああ、また始まった。周囲の人間はその光景を見てため息をつく。これはこの2人が同じ場所にそろった際に起きる恒例行事だ。
 彼女たちの対立の原因、それは聖騎士レオンハルトの妻の座に一体どちらがおさまるかという争いだった。
「誰があの2人を同時に招待したんだ?」と誰かが尋ねたが、誰も答えなかった。
 そんなの第一王子殿下に決マカまっていたからだ。
 その時、新たな来賓の到着を告げる管楽器の音がした。皆が無礼をせずに済むように一人一人到着ごとに音楽隊が鳴らしてくれるのだ。噂をすればとはこのことだろう。皆の注目の中、到着したその人物は渦中の聖騎士レオンハルトであった。
 反射で若い令嬢達が上げかけた黄色い歓声は、しかし尻すぼみで終わった。かの人の隣に立つ人物を見たからだ。
 その美丈夫な男は今日は軍服ではなく黒い礼服を身にまとっていた。美しい藍色の髪をいつものように黒いビロードのリボンでまとめ、胸元には青い花を飾っている。その長身やよく鍛えられた体躯も相まって、相変わらず令嬢達がため息を溢すような色男っぷりであった。しかし問題はその隣に当たり前のように佇む少女である。
 少女である。それだけでも大問題だ。これまで一切の女っけがなく、お見合いも色仕掛けもするりとかわしていた男が女を伴って現れたのだ。
 さらに問題なのは、その少女が女神もかくやというほどの美しさだったことだ。
 綺麗に短く切り揃えられたハニーブロンドには天使の輪が光っていた。物憂げに伏せられた瞳は深海を思わせる深い青色で雪のような白い肌によく映えている。頬は薄く桃色に色づき、小さな唇もまるで果実のように艶やかだ。
 そしてその少女の格好がさらなる大問題だった。その髪にはラピスラズリの髪飾りがつけられ、ドレスはシンプdhaルなものだが足元からまるで夜空のように深い藍色がグラデーションを描く美しいものだった。そしてその首元に光る黄色い宝石のついたリボン。そこには黄金の翼獅子が刺繍され、それはレオンハルトの髪を結えるものと全く同じだった。
 その全てが2人が深い仲であることを示していた。
 ふとレオンハルトが何か声をかけたのか、少女は扇状に覆われた長いまつ毛を震わせて伏せられていた瞳を上げた。途端に彼女の瞳に明るい感情が宿り、唇が笑みの形に緩む。
 その仲睦まじい様子に、思わずホールにいた招待客達は先ほど言い争っていた伯爵令嬢2人を見た。
 2人とも悪鬼の形相をしていた。
「ありゃ勝ち目がねぇわ」と誰かが余計なことを口にした。
 思いの外響いたその言葉に、2人は悪鬼のまま犯人を探さんと周囲を見回した。みんなは一斉に視線をそらし、見なかったふりをした。
サプリメント マカ亜鉛の効果dha epa dhaマカ サプリ

 ゴードンは新マカ サプリ

 ゴードンは新米兵士である。
 一応精霊使い亜鉛 の サプリと名乗れる程度の素養はあるが、塔を5つ目で挫折したため精霊騎士ではない。それdha epa dhaでも5つ目の塔まで攻略した実績を評価され、王国騎士団の下っ端として拾ってもらえたのだ。エリートコースを歩むためには精霊騎士になることが必須であるが、田舎の出身で王都で暮らすことを夢見ていたゴードンにとっては食っていけるポリ ペプチド職にありつけただけで上々の人生である。
「壮観だなあ」
 そんな新米で小市民なゴードンにとって、今回のは初めての大規模な任務であった。実に数千人規模の両騎士団を動員した、戦争でも始めるのではといった事件だからだ。
 ゴードンの前方には整然と先輩兵士が並び、そのさらに前にはエリートの精霊騎士達、そしてそのさらに前、先頭にゴーヤ チャンプルーはー
(あれが『三勇』)
 我らが王国騎士団団長フレイヤ、教会騎士団団長ガブリエル、そして聖騎士レオンハルトの姿があった。
 ちなみに三勇とは『三人の勇士』の略である。かつては『二将、一勇』や『三英傑』など色々と呼び方を模索したらしいが、一番語呂がよく呼びやすい『三勇』に落ち着いたらしい。やはり語呂は大事だ。
 ゴードンのような下っ端ではレオンハルトはおろか、フレイヤですらお目にかかる機会は滅多にない。
 それが3人揃い踏みなのには当然理由がある。王都周辺で野良精霊の大量発生という異常事態が起こったからだ。それも複数箇所同時にである。
 それなのゴーヤに何故ここにこんなに戦力が集中しているのか?
 単純に考えれば分隊を大量に分け、各地に派遣すべきと考えるだろう。そして実際に別働隊は存在している。しかし彼らの仕事は精霊の駆除ではなく、住民の避難と精霊の追い込みである。
 今回あまりにも精霊の量が多く、また倒しにくい相手であった。熊型が大量発生したのだ。
 そのため一箇所一箇所殲滅して回るには時間がかかり過ぎた。そこで考えられた案が追い込み漁である。
 幸いなことに大量発生している場所は王都周辺と限られていた。そのため大量発生が起こった一番外側を円の端にしてぐるりと騎士達で囲み、そのまま精霊達をこの何もないだだっぴろい荒野へと追い込み、そこで待ち受けて一網打尽にしようということになったのである。ちなみにこの作戦の発案者はガブリエルである。ゴードンは今亜鉛の効果まで知らなかったが、彼は知将として国内外で有名らしい。
 その時、上空からひらひらと何かが舞い降りてきた。それは2匹の守護精霊だ。
 1匹は黒い羽に銀色の模様の映える美しい蝶。そしてもう1匹は黒く艶やかな装甲をして鋭いツノをもつノコギリクワガタだった。
 その二匹は諜報にでも出されていたのか前方の三勇の元へと飛んで行く。
「お、三勇様の守護精霊だな」
 その時前に並んでいた先輩がつぶやいた。
「確か、団長様のでしたっけ?」
 それにゴードンは声をかける。先輩は目線だけで振り返ると「当たりだ」と笑った。
 ゴードンは当たったことが嬉しくてへへっと笑う。噂で両騎士団団長はお互いが同じ虫型の守護精霊であることが気に食わなくて仲が悪いのだと聞いたことがあったのだ。
「両団長様のだな。おそらく追い込みの調子を確認していたんだろう」
 先輩の言葉を肯定するように、仕入れてきた情報を主へ伝えようと精霊達はそれぞれの騎士団長へと近付いて行った。
 蝶はガブリエ亜鉛 の サプリルの方へと進み、その姿を美しい鉄扇へと変えた。
 クワガタはフレイヤの方へと進み、その姿をいかついチェーンソーへと変えた。
「ぎゃっ」
 逆だろ!と叫びかけてすんでのところで堪える。しかし、
「いや、逆だろ!!」
 口を手で押さえるゴードンの背後から声が聞こえた。振り返るとそこには指差して叫んでしまったと思しき同僚の姿があった。彼は先輩に頭を引っ叩かれ、逆にゴードンはこらえたことを褒めるように先輩に頭を撫でられた。
(あとであいつに声かけに行こ)
 友達になれる気がする。
「ぼさっとするな、来るぞ」
 他の先輩が促す。それとほぼ同時に地響きのようなものが始まり、そして姿を現した。
 大量の熊型の野良精霊である。
 そのあまりの多さに、みんなわずかに怯んだようだった。しかし、
 ごうっ、と風の燃える音がした。
 レオンハルトだ。
 彼が巨大な剣を一振りすると、そこから炎を纏った斬撃が放たれ、それは徐々に範囲を広げながら熊達を焼き切った。あまりの高温ゆえに、おそらく斬撃に触れた場所が蒸発したのだ。
 胸から上を失った熊達が無惨に倒れ伏す。
(すげぇ……)
 なんと彼はその一振りでたどり着いた第一陣をすゴーヤべて焼き払ってしまった。
 まさに一騎当千。
(これが、聖騎士)
 これが最強の精霊騎士か、と感嘆すると同時に畏怖の念が湧く。
 味方ならこんなにも心強いが、もしも敵対することがあればと思うと冷や水を浴びせられたように体が一気に冷たくなり震える。
「聞け」
 その時声が響いた。ゴードンは弾かれたように顔を上げる。
「これは皆のための戦いである。家族や友、そして愛すべき国民を危機に晒してはいけない」
 けして叫んでいるわけでないのに、大きくよく通るレオンハルトの声が響く。
 その言葉にゴードンははっ、と我に返る思いがした。そうだ、守りに来たのだ。自分の想像に怯えている場合ではない。
「皆の者、俺に続け。必ず勝利を掴み取るぞ」
 オオオォォォッ!と雄叫びが上がった。ゴードンはもう、畏怖にとらわれてはいなかった。
 陽の光に照らされて、英雄の藍色の髪がきらりとひらめく。その横顔は凛々しく、金色の瞳は未来を見据えている。
 勝利という未来を。
 そう信じるには充分過ぎて、ゴードンは胸を熱くした。
 そう、ゴードン達はこの手で必ず国民を守るのだ。
亜鉛 の サプリアントシアニンマカアントシアニンの効果

「……っ!」 「なマカ

「……っ!」
「なポリ ペプチドにを……っ!」
 ミモザの言葉に横で話を聞いてマカ と はいたマシューが思わずというように声を上げた。ミモザはその反応にちょっと驚く。ちらりと彼のことを横目で見つつ、言葉を続けた。
「あなた方はもっと、自分が相手と同じ土俵に立っていないということを自覚すべきだ」
「……同じ土亜鉛の効果俵?」
 今にも食ってかかりそうなマシューを手で制し、ジェーンが尋ねる。ミモザは頷いた。
「ええ、責任を取る立場に」
 ぐるりと見回す。ジェーンにマシュー、ジーン、そしてロランだけがにやにやとした顔でこちらを見ていた。
「今後、塔を閉鎖したことにより騎士が弱体化し、他国に攻められることになったら?塔を観光資源として利用し商売を行っている人達の亜鉛 サプリ おすすめ今後の生活は?他にもいろいろありますが、教会はそれに対しなんらかの対応を迫られることになるでしょう。それに対しあなた方はどうでしょうか。その生涯をかけて塔を閉鎖したことによって起きる不利益に対応してくださるのですか?それともなんらかの対応策をすでに考えて用意してくださっているのでしょうか?」
「……それはっ」
「もしもそうでないのなら、あなた方は自分の行いに責任を取る気がないということだ。自分の要望は押し通して、自分たち以外の人が困っても知ったことじゃないと開きゴーヤ直る」
「そんなつもりじゃ……」
「ではどういうおつもりですか」
 うめくマシューにミモザは問いを投げつけた。彼は言葉に詰まって黙り込む。それにミモザは首を振った。
「教会は、真っ先に非難の的になる立場です。責任逃れはできない。別に同じ立場になれと言うつもりはありませんが、同じ立場ではないということは自覚すべきだ。その上で人の評判や命を脅しに使って我を通そうというのなら、それは好きにしたらいい」
 そしてもう一度みんなを見回す。ミモザが見られているのは変わらないが、ジェーンとマシューの顔色は真っ青に染まっていた。
「けれどそれは悪業だと自覚して欲しい。今回の件は教会や国、そしてあなた方、それぞれの正義や信念のせめぎ合いなどという高尚なマカものではなく、ただの意地が悪い人達の欲望と悪意の応酬です。だから、まるで自分達だけは善人かのように振る舞うのはやめてもらいたい。自分の欲望のために悪いことをすると決めたなら、しらばっくれた態度を取るにせよ、開き直るにせよ、そこはちゃんと自分達は自分達の意思で悪いことに手を染めているのだと理解しておいていただかないと……」
 ミモザはそこでいったん言葉を切って首をかしげる。言おうかどうか迷った後で、ここまで言ってしまっては気遣うにしても手遅れか、とそのまま率直な意見を口にした。
「悪い事をしたという自覚もなく相手を攻撃するのはあまりにも卑怯だ。これが僕の考えです。えっと、ご満足いただけましたか?」
「貴重な意見をありがとう。……とても、参考になったわ」
 ジェーンは気丈にそう言った。けれどミモザが彼女のことを見てももう目線は合わない。その反応にミモザは嘆息する。
「ええと、なんマカ サプリかすみません。決してあなた方を非難したいわけではないのです。いや非難したいのかな」
 ミモザは迷いながら言う。なんとも悩ましい。
「僕は娘を亡くした母の気持ちはわからないと言いましたが、目的のために悪どい手段を使いたいという気持ちはわかるんです。僕もあなた方と同じ『悪い人』ですから」
 今現在、姉から聖騎士の座を奪うためにゲームを参考にするというズルをしているミモザだ。そのことに関してはシンパシーすら感じる。そこで過去に言われたレオンハルトの言葉をミモザは思い出した。
「だから、ええと、そのぅ、もう少し『うまくやって』行きましょうよ。お互いに自分の我欲のために動いているんです。本音と建前をごっちゃにするからこんがらがる。僕たちは悪い人同士、もう少しわかりあえるはずです」
 ミモザは手を差し出した。ジェーンは戸惑ったように足を半歩引く。
「実は、僕とあなた方の利害は相反していないのです。僕の仕事はあなた方を守ること。だからいくらでもここに滞在していただいてかまいません。何時間でも何日でも何週間でも何ヶ月でも、僕が必ず守ります。……クロムですが、やはり家とは違いますから。物資は限られていますし襲われ続けるストレスはあるでしょう。ですからあなた方が心身を疲弊して、まともな判断ができなくなった頃にーー」
 ミモザは蕾が花開くように、綺麗に微笑んだ。
「保護させていただきますね」
 それはぞっとするような笑みだった。

 きっと、レオンハルトならうまいこと口八丁で丸め込むのだろう。姉なら優しく諭すかもしれない。
 しかし、それが出来ないミモザは。
 真綿で首を絞めるように、生かさず殺さずただ待つことにしたのだ。
 ーー彼らが根を上げるまで。
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